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今井先生からの回答

虫歯がありますが、一緒に虫歯の治療はできますか?
表側矯正と裏側矯正の違いは何ですか?
矯正治療は何歳まで受けられますか?
上の前歯の並びだけが気になるのですが、部分的な矯正はできますか?
矯正の治療費も医療費控除の対象になりますか?

医療費控除を受けるための条件は?
歯の治療費を歯科ローン(クレジット)で支払うと得になるの?
矯正治療では抜歯が必要だと聞いたのですが......
治療期間と通院間隔はどれくらいですか?
治療中に引っ越した場合は、どうすればいいですか?

矯正治療中に妊娠しても大丈夫ですか?
目立たない矯正器具はありますか?
矯正治療中の歯磨きは大変ですか?
ブリッジや差し歯があります。矯正治療はできますか?
外科手術が必要な矯正があると聞いたのですが......
しばらく通院できなくても大丈夫ですか?

治療中の痛みはどの程度ですか?
装置が壊れたらどうすればいいのですか?
矯正装置を着けたら、食べ物の制限はありますか?
矯正装置を着けたままスポーツや楽器の演奏はできますか?
治療後、元に戻ったりしませんか?

 

Q.虫歯がありますが、一緒に虫歯の治療はできますか?

残念ながら矯正専門歯科医院では虫歯治療は行っておりません。患者さんのかかりつけの歯科医院あるいは、当院が信頼できる歯科医院をご紹介してタイミングをみて治療していただきます。抜歯に関しても同様です。

虫歯があっても痛みなど急性症状がない場合は、そのままのお口の中の状態で、矯正治療のカウンセリング(初診・相談)を受けられることをおすすめいたします。

矯正治療をなさる場合であれば、お口の中全体を考えて、矯正治療の内容が決まってから虫歯の治療を受けられた方が良いと思われます。

虫歯治療を行わない理由は、日々虫歯治療を行っている歯科医にお願いする方が、患者さんにとってメリットが大きいと考えているからです。

治療内容によって、その道のプロにお願いすることが、患者さんにとって最善の治療法だと思います。内科の先生が外科の手術をしないのと同じだとイメージしていただければわかりやすいと思います。専門以外の治療を他の先生にお願いすることで、私どもも矯正治療に専念することができます。
 

Q.表側矯正と裏側矯正の違いは何ですか?

歯を動かすためのブラケットいう装置を歯の表側に着けるか裏側に着けるかの違いです。

治療中の見た目をどの程度求めるかによって、表か裏かをお選びいただけます。担当する先生の技術によっては期間や仕上がりには多少の差があることも考えられます。費用面は、裏側矯正の方が高いことが多いです。

以前は表側矯正に使うブラケット素材が金属だったため、歯が見えたときにはギラッと装置が目立ちました。そのため、矯正治療中の審美性を求められる方は裏側に装置を着けるしかありませんでした。

しかし、ブラケットの材質・形態は日々進化しており、現在では歯の色にそっくりで、変色もしないセラミックブラケットが主流となりました。さらに、ブラ ケット同士を繋ぐワイヤーも、シルバーではなく金属色の薄いホワイトワイヤーが登場したことによって、より見た目に優れた表側矯正が可能になっております。しかし、やはり表側に装置が着くことにどうしても抵抗がある場合は裏側矯正が有効です。

裏側矯正について、以前は、しゃべりにくい、舌が痛い、食べ物が詰まる、歯磨きがしにくいなどの問題もありましたが、現在は装置の進化に伴い、ほとんど気にならないレベルになりました。
 

Q.矯正治療は何歳まで受けられますか?

矯正治療に年齢制限はありません。歯を支えている骨である歯槽骨にダメージを受けていている方(歯槽膿漏のように歯がグラグラになっている方)以外は、何歳でも治療は可能です。

歯槽膿漏の方でも最初に歯周組織(歯周病)の治療をすることによって矯正治療が可能になるケースもあります。

悪い噛み合わせを何十年も放置していた結果、治療ができなくなる場合もありますので、できるだけ早く治療を開始することをおすすめいたします。
 

Q.上の前歯の並びだけが気になるのですが、部分的な矯正はできますか?

はい、可能です。

ただし、部分矯正といっても、問題がある歯のみに装置を着けて歯を動かすことはできません。全体の噛み合わせを考え、装置を着ける箇所を判断する必要があるからです。どの程度装置を着ける必要があるのか、治療期間にも個人差があることをご了承ください。
 

Q.矯正の治療費も医療費控除の対象になりますか?

子どもの場合:発育段階にある子どもの歯列矯正は、成長を阻害する可能性がある不正咬合を治すことが治療の目的であるため、基本的に医療費控除の対象になります。

成人の場合:矯正治療の目的が、身体的な機能(咀嚼、発音、噛み合わせ)の改善の場合、成人でも医療費控除の対象になります。同じ歯列矯正でも、見た目を美しくすることが目的の治療では、医療費控除の対象にはなりません。

原則的には、予防と美容に関するものは認められないとされていますが、歯列矯正をする大抵の人は歯並びが悪いため、咀嚼障害や噛み合わせの改善を必要とします。

実際に、審美的改善が主か、咀嚼障害の改善などが主かといった判断は矯正歯科の担当医が行いますので、基本的に医療費控除の対象となります。
 

Q.医療費控除を受けるための条件は?

医療費控除は、1月1日~12月31日の1年間に支払った医療費が10万円を越えた場合の超過分に対して適用されます。ただし、年間所得が200万円未満の場合、所得×5%を基準として超過分に対して適用されます。
 

Q.歯の治療費を歯科ローン(クレジット)で支払うと得になるの?

得になることは、あまりありません。

歯科ローンとは、患者さんが支払うべき治療費を信販会社が立替払いをし、その立替分を患者さんが分割で信販会社に返済する仕組みです。

信販会社が立替払いをした金額は、その患者さんのその立替払いをした年の医療費控除の対象になり、一括で治療費を支払ったときと同じ医療費控除の金額になりますので、節税効果が大きくなるように見えるかもしれません。

しかし、信販会社に支払う金利及び手数料相当分は、医療費控除の対象になりませんので、この費用の負担の方がずっと大きいのが通常です。

本サイトのメンバーの診療所では、無利子での院内分割が可能ですので、お気軽にご相談ください。
 

Q.矯正治療では抜歯が必要だと聞いたのですが......

治療上、抜歯をしないと良い結果が得られない場合には、抜くことがあります。顎(あご)の大きさに対し、歯が大きすぎると、歯並びがデコボコになったり、出っ歯になるなど色々な問題が起きます。

その場合、顎の大きさと歯の大きさのバランスの程度や口元の突出感、横顔の輪郭などを総合的に診査して抜歯の必要性を判断します。

矯正歯科医は、可能な限り歯を抜かない治療を目指していますが、顎の大きさと歯の大きさのバランスが非常に悪い場合や、口元が前に出ているような場合に、抜歯をせずに治療を行いますと、満足のゆく結果を得ることは無理ですし、後戻りも起きやすくなります。

最近は、どんな場合も歯を抜かずに治療ができるようなことを主張する矯正歯科医もいますが、抜歯をした方が、ずっと良い結果と満足感が得られる場合も沢山あるということは事実として知っていた方が良いでしょう。
 

Q.治療期間と通院間隔はどれくらいですか?

治療の難易度、歯の動き方の個人差にもよりますが、通常、1ヶ月に1回の通院で、平均2年~3年が一般的な治療期間です。ただし、この期間は歯を動かすのに必要な期間であり、その後も治療後の噛み合わせが安定するよう、保定装置を使用していただきながら、数ヶ月に1回程度の経過観察をする必要があります。

また、通院間隔は月1回が平均的ですが、治療を急ぎたい場合には2~3週間に1回程度、逆に多忙で月1回の通院が無理な場合は、治療期間は長引きますが、1ヶ月半~2ヶ月に1回程度の通院にすることも可能です。
 

Q.治療中に引っ越した場合は、どうすればいいですか?

通院を続けることが不可能な地域への引っ越しでしたら、引っ越し先の近くで、信頼できる矯正歯科医院をご紹介し、継続治療の依頼をいたします。その際、初診時の状態の資料や治療経過、治療費などを継続治療先の矯正歯科医に伝え、スムーズに引き継ぎが行えるよう配慮いたします。

当サイトのメンバーは、日本で最大の矯正歯科専門医の団体である日本臨床矯正歯科医会に4名とも所属しており、その全国的なネットワークも活用できます。

また、治療費については、治療の進み具合による清算を行い、返金する場合もございます。

治療がかなり進んでおり、引っ越し先もそれほど遠方ではなく、1~2ヶ月に1回程度の通院が可能なようでしたら、そのまま、今までの矯正歯科医院で治療を続けられることをおすすめいたします。
 

Q.矯正治療中に妊娠しても大丈夫ですか?

通常、特に問題ありません。つわりで口腔内の清掃が不十分になると、固定式装置を着けている場合に、虫歯や歯周病になるリスクが上昇します。また、矯正治療で歯が動くメカニズムは、歯の周りの骨の改造現象なので、体調不良や栄養の偏りは、その現象に影響を与える可能性があります。

妊娠がわかりましたら、レントゲン撮影時のX線防禦には注意した方が良いと思います。出産の前後2~3ヶ月間、矯正治療を一時休むことはできます。
 

Q.目立たない矯正器具はありますか?

歯の外側に着けるブラケットで、セラミックス製やプラスチック製の透明や歯と同じ色の物がありますので、目立たないと思います。また、歯の裏側にブラケットを着けて、表からは装置がわからない治療法もあります。透明な薄いシート状のマウスピースを用いる治療法もあります。透明なので、着けていることを見分けるのは困難です。
 

Q.矯正治療中の歯磨きは大変ですか?

確かに、大変です。固定式装置の場合、丁寧に歯磨きをしないと、虫歯や歯周病に罹患するリスクがあります。必要に応じて歯間ブラシやフロスなど歯ブラシ以外の道具も使って清掃することをおすすめいたします。また、フッ素の利用も有効です。
 

Q.ブリッジや差し歯があります。矯正治療はできますか?

できます。ブリッジや差し歯の金属やセラミックスにも矯正器具を接着することができますので、マルチブラケット装置を装着して矯正治療することは可能です。ブリッジは切断し、歯が欠損している部分の隙間を縮めることもあります。矯正治療後、ブリッジや差し歯は作り替える場合が多いと思います。
 

Q.外科手術が必要な矯正があると聞いたのですが......

重症の不正咬合に対して外科手術を併用する場合があります。著しい反対咬合や上顎前突(出っ歯)、下顎の横ずれ(顔面の歪み)を伴う不正咬合では、骨の中の歯の移動だけでは症状の改善ができない場合があります。歯を骨から外れるような位置に持っていくと、歯肉が退縮したり、歯に無理な力がかかることによって、長持ちしない歯になってしまうからです。

また、顔面の変形を治したい場合も含めて、歯の生えている土台の骨ごと外科的に移動する治療法が発達してきました。「顎変形症」という病名で、矯正治療も外科手術も健康保険が適用されます。ただし、保険での治療が可能な医療機関は、顎口腔機能診断施設基準を満たした医療機関に限られます。
 

Q.しばらく通院できなくても大丈夫ですか?

通院できない期間によります。歯の移動中は、1~3ヶ月毎の調節や管理が必要ですが、移動を止めた状態であれば、しばらく通院できなくても、歯磨きをしっかりしておけば大丈夫です。

ただし、歯を抜いて治療している場合、隙間を空けたままの期間が長いと隙間の部分の骨が痩せて、その部分へ歯が動きにくくなります。また、力が出続けるNiTi系形状記憶合金ワイヤーを長期間入れたままにしておくと、予想以上に歯が動いてしまうこともありますので要注意です。
 

Q.治療中の痛みはどの程度ですか?

矯正装置それ自体の違和感が痛みを伴う場合と、歯に矯正力をかけたときに感じる痛みがあります。痛みの感じ方の程度は個人差がありますが、前者は1~2ヶ月を要し、装置に慣れることによって解消でき、後者は動的治療の間は受診後3~5日程度感じることが繰り返されます。

最近はワイヤーやブラケットの進歩のおかげで歯にかかる力が穏やかになったこともあり、後者の痛みは以前より軽減されたと思います。
 

Q.装置が壊れたらどうすればいいのですか?

できるだけ早く連絡をして、先生の指示に従ってください。
 

Q.矯正装置を着けたら、食べ物の制限はありますか?

取り外し式の装置の場合は、食べる時は外すので制限はありません。

固定式の場合は装置が変形したり、壊れたりしますので、大きい物は小さく、厚い物は薄く、硬い物は柔らかくして、慣れるまでは用心して食べることが基本です。以下の食べ物は食べない方が良いといえます。
・硬くて大きい物・・・ステーキ、固焼きせんべい、りんご(丸ごと)など
・噛み切るにくい物・・・グミ、パンの耳、フランスパン、いか・たこなど
・粘着性のある物・・・キャラメル、ヌガー、柔らかいガム、おもちなど
 

Q.矯正装置を着けたままスポーツや楽器の演奏はできますか?

相撲、柔道、ボクシング、レスリングなどの格闘技以外のスポーツならば問題ないといえます。矯正装置を着けての格闘技では、マウスピースが必要になります。

楽器については吹奏楽器が問題になりますが、木管楽器か金管楽器か、楽器が歯の移動方向に影響があるのか、表側にブラケットを着ける場合は吹くときに唇の痛みはないのか、矯正装置が音に影響することはないのか、など様々な問題がありますので、矯正歯科医や矯正治療をした楽器演奏者に相談などをしてください。
 

Q.治療後、元に戻ったりしませんか?

矯正治療では、歯を動かす治療が終わると保定装置を着けて後戻りを防ぎます。保定期間は約3年ですが、指示された装着時間を守らないと後戻りしてしまいます。保定治療を終えた後でも、矯正治療をしなかった人にも起こる経年的な変化はあります。

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