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Q.良く噛まない子は不正咬合になりますか?噛むことの効果を教えてください

【答】
人類学の研究から、食べ物の内容が頭蓋骨の形の変化に大きな影響を及ぼすことがわかっています。煮炊きなどの調理方法が発達していなかった時代には、硬い食物を噛みきったり、すりつぶしたり、何回も良く噛んでいましたから、顎を動かす筋肉は発達し、歯が植わっている顎の骨も大きかったわけです。

江戸時代でも、徳川将軍家は調理に手をかけた軟らかい食事を取るようになったため、わずか三~四代で顔が細面になり、叢生の歯並びが出ています。一方庶民は、がっしりした、えらの張った顔で、叢生もほとんどなかったと言われています。噛むための筋肉の活動量は、顎の骨の大きさにおおいに関連しています。

一方歯の大きさは、乳幼児期の栄養が良くなりすぎたためか、少しずつ大きくなっているようです。顎の骨の縮小と歯の大型化により、叢生(凸凹の歯並び)は増加傾向にあるようです。

さらに、成長期においては、噛む動作は、口の周囲の骨格や筋肉、消化器官の発達を促す作用がありますから、噛む動作が不足すると、下顎の十分な成長が起こらず、上顎前突(いわゆる出っ歯)や、過蓋咬合(深い咬み合せ)という不正咬合につながります。

「噛む」という動作は、食物を噛み砕くという消化作用の第一段階ですが、そのほかにも、唾液分泌促進作用があり、消化を助けています。唾液中には、食物の消化酵素の他にも、解毒作用を持つ酵素や、「ぼけ」を防止する酵素もあると言われ、よく噛むことでそれらが多く分泌されると言われています。

では、どうしたら良く噛むようになるか?ということですが、急に硬いものを噛んでも、かえって顎関節を傷めたりしますので、少しずつハンバーグなどの加工食品を減らしたり、調理の程度を軽くして、噛みごたえのある状態を残すとか、時間をかけて、良く噛んで食事をする、などの工夫が必要でしょう。
 


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